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【綾辻行人のすすめ】 綾辻行人の最強ミステリ・ホラー5選

 

 綾辻行人を布教したい!!!

 

  (開幕からものすごく私事ですが)なんとなく始めたブログの初投稿、正直何を書こうかものすごく悩みますが、やはり敬愛する綾辻行人について語りたいなぁと。

 どのような人にどれだけの人数読まれるのか見当もつきませんが、出来るだけ多くの人に「綾辻作品」を布教していきたい…そんな魂胆で、綾辻作品から私のおすすめを5冊を厳選していきたいと思います。

 

1.『十角館の殺人

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫) [ 綾辻 行人 ]

価格:946円
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感想(46件)

  十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!

 

 綾辻行人といえばこれ!って人は多いと思います。館シリーズ1作目であり綾辻行人のデビュー作。

 正直、シリーズで1番面白い!とまではいきませんが、やはりデビュー作なので愛着が…

 孤島にたたずむ怪しげな館、不気味な登場人物、クローズドサークル、血みどろ惨劇、驚きのトリック。まさに王道、本格ミステリお手本のような作品です。分かる人には分かると思いますが、読むときは新装改訂版で読むことをお勧めします。

 

2.『Another』

Another(上) (角川文庫) [ 綾辻 行人 ]

価格:748円
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感想(19件)

 

Another(下) (角川文庫) [ 綾辻 行人 ]

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感想(25件)

 夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた!この世界ではいったい何が起きているのか!?

 

  綾辻行人による本格ミステリ×ゴシックホラーの融合。とにかくプロットがすさまじく良い。読み進めるごとに謎が深まっていき、それでいて伏線回収も完璧。グロテスクな描写も手を抜かず、とにかくバタバタ人が死ぬ。これだけ大量に人が死ねば、一部で「Anotherなら死んでた」なんて言葉が流行ったのも頷ける。

 アニメ化、映画化、コミカライズもしているので見比べてみるのも面白いかも。個人的には小説◎、アニメ〇、映画×でした。   『Another2001』という800頁の鈍器(新作)も出ているのでこの機会にぜひ~。

 

3.『緋色の囁き』

 

緋色の囁き 〈新装改訂版〉 (講談社文庫) [ 綾辻 行人 ]

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感想(0件)

 「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま1人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。創立者の血をひく転校生冴子は心の奥底から湧き起こってくる囁きに自分が殺人鬼ではないかと恐怖におののく。

 

 囁きシリーズ1作目。これもまた本格ミステリ×ゴシックホラーものであり、私が綾辻作品で1番推している作品でもあります。

 とにかく「綾辻らしさ」が前面に押し出された作品。緋色の囁きとあるように、極彩色の緋い世界観で読者を惹き込みます。文章のみでここまで世界の色や匂い、雰囲気を感じ取れる作品はなかなかないと思います。

 この世界観はダリオ・アルジェント監督の映画『サスペリア』から着想を得たらしいです。この映画もチカチカするような、赤や緑の照明を多用して独特な世界観を作り上げています。

 もちろん雰囲気だけではなく、しっかりと読者をミスリードし、ラストも衝撃的。綾辻の魅力が詰まった1作です。

 

          綾辻

                     読め……

     マジで…

              行人……

                        読め…

 

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感想(0件)

 こちらも面白いのでホラー映画好きはぜひ。

 

4.『殺人鬼』

殺人鬼 --覚醒篇 (角川文庫) [ 綾辻 行人 ]

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感想(0件)

 

殺人鬼 --逆襲篇 (角川文庫) [ 綾辻 行人 ]

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感想(2件)

 90年代のある夏、双葉山に集った〈TCメンバーズ〉の一行は、突如出現した殺人鬼により、一人、また一人と惨殺されてゆく……いつ果てるとも知れない地獄の饗宴。その奥底に仕込まれた驚愕の仕掛けとは?

 

 この作品はめちゃめちゃ読む人を選びます。綾辻行人による容赦なしのスプラッタホラー。私はある程度ゴア描写に慣れているので面白く読めましたが。苦手な人は正直読むのはおすすめしません。

 双葉山に上登っていた一行が、突如現れた謎の殺人鬼に次々と惨殺されていく。殺人描写は嫌悪感MAXで、ジェイソンやマイケル・マイヤーズを彷彿とさせる殺人鬼のキャラクター性には舌を巻きます。そしてやはり、綾辻らしいちょっとした悪戯心もあり、読む人を選ぶ分、好きな人は相当はまる作品なんじゃないかと思います。

 余談ですが、私が初めて読んだ綾辻作品がこの殺人鬼で、薦めて来たのは母親。狂ってる… 

 

5.『殺人方程式 切断された死体の問題』

殺人方程式 切断された死体の問題 (講談社文庫) [ 綾辻 行人 ]

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感想(5件)

 新興宗教団体の教主が殺された。儀式のために籠もっていた神殿から姿を消し、頭部と左腕を切断された死体となって発見されたのだ。厳重な監視の目をかいくぐり、いかにして不可能犯罪は行われたのか。2ヵ月前、前教主が遂げた奇怪な死との関連は? 真っ向勝負で読者に挑戦する、本格ミステリ会心作!

 

 これを初めて読んだとき、綾辻はこんなこともできるのか!!と興奮しました。本作を読むまで、綾辻といえば叙述トリックが得意で、物理トリックはそんなに好きじゃないようなイメージがありましたが、そんなことないです。物理トリックも超ハイレベル。やはり綾辻行人に書けないミステリはないのか…。

 「読者への挑戦」がある本作、メモを取り、推理しながら読んでください。なぜ犯人は死体をバラバラにしたのか、ありそうでなかった理由にものすごく納得させられ、そこから導き出される真相はマジで衝撃的です。まさに殺人方程式。

 

終わりに 

 こんな駄文を最後まで読んでくれる人がいるのかわからないですが、読んでいただきありがとうございます。

 綾辻行人は私が読書にハマるきっかけとなった作家であり、ミステリというジャンルの奥深さや素晴らしさを教えてくれた作家です。綾辻作品に出逢わなければ他のミステリ・ホラー作品(小説に限らず)に触れることはなかっただろうし、私の世界は狭いままだったと思います。

 読書体験の素晴らしさというのは、日常とかけ離れた世界を感じ取れるというのが一因としてあると思いますが。こと綾辻作品において、綾辻独特のグルーヴ感(音楽以外でこの表現を使うのは変かもしれませんが…)で幻想的な非日常世界を魅せてくれる所が、私を含め多くの読者を虜にする要因だと思います。

 長々と語ってしまいましたが、これを読んで綾辻作品に興味を持ってくれたら本当に嬉しく思います。